アスファルトシングルは、主に北米で採用されている屋根材になります。見た目はタイルやレンガのようになっていて、実に100年以上も前から使われている屋根材なのです。防水性や耐候性などに関するメリットがありますが、たまに表面の小石が落ちてくるデメリットもあります。
バリエーションが豊富で形が複雑な屋根にも使用できる
この屋根材は、ガラスの上にアスファルトが浸透されているのです。道路もアスファルトになっていますが、あの石の粒が表面全体に接着されている屋根材になります。
アスファルトシングルはバリエーションが比較的多いです。そもそも石といっても、その粒のカラーも色々あるでしょう。それこそ色とりどりで、主に洋風の建物にマッチしやすいです。ですが和風の建物でも、落ち着きがある住宅の場合は、比較的マッチしやすい傾向があります。
それでアスファルトシングルは、屋根の形状に関する特徴もあるのです。そもそも屋根に使われる材料は、形状に左右される一面があります。屋根の形が少々複雑な時は、材料によっては使用が難しい事もあるのですが、アスファルトシングルは問題ありません。多少は複雑な形状になっていても、問題なく使用できるのです。
アスファルトシングルの工事費用はどれぐらいになるか
もちろんアスファルトシングルの工事を行ってもらう時は、費用はかかります。1平方メートルに対する工事費用の目安は、5,000円前後になるのです。ただし実際には、5,000円以上になるケースが多々あります。
というのも屋根に対する工事を行う訳ですから、当日には足場なども組むことになるのです。大抵の業者では、足場代は1平方メートルにつき750円になります。その他にも下葺き材も使用しますが、それは1平方メートルあたり700円目安になるのです。
その他にも工事管理費や諸経費などが別途で加算されます。面積や依頼業者にも左右されますが、基本的には数十万円台になると見て良いでしょう。60万円台半ばになっているケースもあれば、80万円台のケースもあります。
防水性が優れているアスファルトシングル
このアスファルトシングルという屋根材には、色々なメリットがあります。その1つは防水性なのです。雨が多い地域に住んでいますと、万が一の雨漏りなどが不安になってしまう事もあるでしょう。アスファルトシングルは、防水性は比較的優れているのです。
というのもアスファルトシングルの場合は、仕上げ剤には防水シートが使われる傾向があります。ですから防水保証の年数も比較的長めで、10年以上になる屋根が多いです。業者によっては、保証年数が30年以上になっている事もあります。
それとアスファルトシングルは、基本的には屋根に対して穴を開ける事はありません。他の屋根材の場合は、工事の際に穴を開けてしまう事があるので、雨漏りが心配という声も多いです。その点アスファルトシングルは専用のセメントを使用して工事を行いますから、基本的には穴を開けない作業になるのです。(現在は耐風性を高めるため釘とボンド併用の施工が増えているようですね)
雨が降った時でも静かなアスファルトシングル
それとアスファルトシングルには、雨音に関するメリットもあります。たとえ大雨が降った時でも、あまり大きな音が立たない屋根材だからです。
他の屋根材の場合は、やや大きな音が立ってしまう事はあります。例えば金属製の屋根などは、大雨が降った時には音が響いてしまう事もあるのです。ですがアスファルトシングルには緩衝材が使用されていますから、たとえ大雨が降った時でもあまり大きな音が立ちません。
アスファルトシングルの主なデメリットとは
以上はアスファルトシングルの主なメリットですが、デメリットもあります。アスファルトシングルという屋根に対しては、基本的には天然石が使われているのです。そのため年数が経過しますと、表面部分に取り付けられている石が剥がれてくることがあります。ですから古い屋根の場合は、上から石が落ちてくる可能性はあります。
それとアスファルトシングルは、風にはやや弱い性質があるのです。この屋根に使われている材料は、それほど厚くはありません。また強固に屋根に固定されている訳ではありませんから、強風が吹いてきた時などは、パタパタをした音が聞こえてくる事があります。風によって材料が煽られているのです。実際、強風の後にはアスファルトシングルの一部が剥がれている事もありますから、一度は点検してもらう必要があります。
軽いので地震には比較的強いメリット
そのようなデメリットもありますが、実はアスファルトシングルは地震に関するメリットもあるのです。大きな地震が発生しますと、建物の上側が大きく揺れてしまう事があります。重たい屋根が乗っている建物は、比較的大きく揺れやすいです。
その点アスファルトシングルという材料の場合は、それほど重たくありません。たとえ大きな地震が発生した時でも、屋根はあまり大きく揺れませんから、耐震性がある屋根材であると言われています。
施工できる業者が少ない
層間剥離が起きたニチハのパミールをメンテナンスされる際にアスファルトシングル材のアルマが使用されることがあります。当方の住宅もそうですが港北区に支店を置く「街の屋根やさん」という会社に工事をお願いしました。
トラブルもなく綺麗に仕上がり満足していますが米国ではシェア率の高いアスファルトシングルも日本での普及率はそれほど高くありません。
実際にアスファルトシングルを施工したことがないという屋根業者もいるようです。そのため気になる際には費用を含め施工件数、知識の多い屋根業者に工事を依頼することが大事ですね。